営業代行は何をする?業務範囲と依頼前の確認点
この記事の要点
- 営業代行の業務範囲はリスト作成〜商談・受注後フォローまで会社ごとに幅がある
- 固定・成果・複合の3報酬型は商材や営業サイクルで向き不向きが分かれる
- 契約前に成果の定義・業務範囲・解約条件を書面で確認することが失敗回避の鍵
営業代行は何をする?結論から言うと「営業活動の一部または全部の代行」
営業代行とは、企業が本来自社で行うべき営業活動(見込み客の発掘から商談、受注後のフォローまで)の一部または全部を、外部の専門業者に委託する仕組みを指す。具体的な業務範囲は依頼する会社や契約内容によって幅があり、「テレアポだけ」の会社もあれば「商談・クロージングまで」を担う会社もある。
営業代行と一口に言っても、実際にやってもらえる業務は会社ごとにかなり異なる。この違いを知らずに契約すると「思っていた業務をやってもらえなかった」という失敗につながりやすい。まずは営業代行が担いうる業務を段階ごとに整理する。
営業代行が担う業務の全体像
営業プロセスは大まかに「見込み客の発掘」「アプローチ」「商談」「受注後のフォロー」という段階に分けられる。営業代行会社は、このどこか一部、またはすべてを請け負う。
リスト作成・見込み客の発掘
架電やメール送付の対象となる企業リストを作成する業務。業界・企業規模・地域などの条件で絞り込み、数百〜数千件規模のリストを用意するケースがある。自社に見込み客リストがない場合、この工程から依頼することになる。
テレアポ・インサイドセールス
営業代行の中でもっとも依頼件数が多いとされる業務領域。電話やメール、場合によってはオンライン会議ツールを使って見込み客に接触し、商談のアポイントを獲得する。1日あたりの架電数は数十件から100件程度までと会社によって幅があり、アポ獲得率も商材や業界によって大きく変わる。
商談・クロージング
アポイントを獲得した後、実際に商談を行い、契約の締結(クロージング)まで担う営業代行会社もある。この段階まで任せられるかどうかは会社によって対応が分かれるため、依頼前に確認が必要な点になる。商材知識が複雑な業種(無形サービスや高額商材など)では、商談を自社の営業担当が引き継ぐ形を取ることも多い。
受注後のフォロー・カスタマーサクセス
契約後の導入支援やフォローアップまで依頼できる会社もあるが、これは営業代行というより「カスタマーサクセス支援」に近い領域であり、対応の有無は会社ごとに差が大きい。
レポーティング・改善提案
架電数、アポ獲得数、商談化率などの数値を定期的に報告し、トークスクリプトやターゲットリストの改善提案を行う会社もある。報告の頻度(週次か月次か)や粒度は契約前に確認しておきたいポイントだ。

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営業代行の契約形態は主に3種類あり、報酬のしくみによって依頼できる業務範囲や会社側の動き方が変わってくる。
固定報酬型
稼働時間や人員数に応じて月額の費用を支払う形態。架電数やリスト作成など成果に直結しにくい業務も含めて柔軟に依頼しやすい一方、成果が出なくても費用が発生する点は踏まえておく必要がある。商材の説明が複雑で、丁寧なヒアリングやカスタマイズが必要な営業に向いているとされる。
成果報酬型
アポ獲得数や受注数など、あらかじめ定めた成果に応じて費用が発生する形態。成果が出なければ費用負担を抑えられる反面、営業代行会社にとってはリスクが大きいため、商材によっては引き受けてもらえない、または成果の単価が高めに設定されることがある。わかりやすい商材で、かつ一定数の市場ニーズが見込める場合に向いている傾向がある。
複合型(固定+成果報酬)
固定費用のベースに成果報酬を上乗せする形態。双方のリスクを分散できる一方、費用体系が複雑になりやすく、何が「成果」としてカウントされるかの定義を事前にすり合わせておく必要がある。
どの形態にも向き不向きがあり、成果報酬型だから必ず得とは限らない。自社の商材の単価や営業サイクルの長さに応じて選ぶことが重要になる。
費用は何で決まるか
営業代行の費用を「月額いくら」と一概に言うことは難しい。費用は主に次の要素で決まる。
- 依頼する業務範囲(リスト作成のみか、商談まで含むか)
- 商材の単価と営業サイクルの長さ(高額商材ほど1件あたりの工数がかかりやすい)
- ターゲットとする業界・企業規模(大手企業向けかどうかで難易度が変わる)
- 契約形態(固定報酬か成果報酬か複合型か)
同じ「テレアポ代行」でも、ターゲットが法人か個人か、商材が既存市場にあるものか新しい概念かによって費用感は大きく変わる。会社によって幅があるため、複数社から見積もりを取り、何にいくらかかるのかを明確にしてもらうことが欠かせない。
依頼前に確認しておきたい契約上のポイント
営業代行は業務委託契約で締結されることが一般的だが、契約書の内容は会社によって異なる。契約前に次の点を確認しておくと、後のトラブルを避けやすい。
- 成果の定義:「アポ獲得」の基準(担当者と日程が確定した時点か、仮の約束も含むかなど)が契約書に明記されているか
- 業務範囲の明記:リスト作成・架電・商談のどこまでを担当するか
- レポーティングの頻度と内容:週次か月次か、どの数値を報告してもらえるか
- 解約条件:最低契約期間や解約時の予告期間、違約金の有無
- 情報の取り扱い:顧客リストや商談情報の管理方法、契約終了後のデータ返却・削除について
これらは法的な解釈が絡む部分もあるため、契約書の文言に疑問がある場合は弁護士など専門家に確認することが望ましい。業務委託契約に関する一般的な考え方は中小企業庁の公開資料なども参考になる。
よくある失敗パターン
営業代行を依頼する際によくある失敗には、次のようなケースがある。
- 「アポ獲得」の定義をすり合わせないまま契約し、質の低いアポイントが多く納品されてしまうケース
- 商材説明が複雑なのに固定報酬を避けて成果報酬型を選び、営業代行会社側が商談を十分に作り込めず成果が伸びないケース
- 契約期間の縛りを確認せず、早期に解約したいタイミングで違約金が発生するケース
- レポーティングの頻度を確認せず、数カ月間ほとんど状況がわからないまま契約が進んでしまうケース
こうした失敗は、契約前に業務範囲と成果の定義を書面で明確にしておくことである程度防げる。
まとめ
営業代行が「何をするか」は、リスト作成からテレアポ、商談、受注後のフォローまで幅広く、どこまでを依頼するかは契約内容次第で変わる。固定報酬型・成果報酬型・複合型にはそれぞれ向き不向きがあり、自社の商材や営業サイクルに合わせて選ぶことが重要だ。契約前には業務範囲、成果の定義、解約条件を書面で確認し、不明点は専門家にも相談しながら進めることをすすめる。
よくある質問
- Q. 営業代行はテレアポだけをするのですか?
- A. 会社によって異なります。テレアポのみを専門とする会社もあれば、リスト作成から商談・クロージングまで対応する会社もあるため、依頼前に業務範囲を確認する必要があります。
- Q. 営業代行と人材派遣はどう違いますか?
- A. 営業代行は業務委託契約で成果や業務内容に対して費用を支払う形が一般的です。一方、人材派遣は労働者を一定期間自社の指揮命令下で働かせる契約であり、法的な位置づけが異なります。詳細は専門家や公的機関の情報で確認することをすすめます。
- Q. 営業代行の費用相場はいくらですか?
- A. 業務範囲や商材、契約形態によって費用は大きく異なり、一概に相場を示すことは困難です。何にいくらかかるのかを複数社に見積もり依頼して比較することが現実的です。